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不燃木材を作るにあたり、板をそのまま加圧をかけても難燃薬剤は、ほぼ、木の白太しか入りません。
赤身、節には、殆ど入らないと思ってもらって、間違いないです。
また、表面から入っていくため、中心に近づく程、入っていません。
白太であっても中心まで均一に入れようとすると、かなりの時間、加圧しなければいけないです。
実際、30mmの厚みの、3m材で、1週間ほど、加圧し続けなければ、入っていませんでした。(それでも色むらがありました)
また、針葉樹と、広葉樹では、広葉樹の方が入りにくく、脂分の多い木と少ない木では多い木の方が入りません。
これは、難燃薬剤に限らず、防腐剤等でも同じことです。
弊社では、カラーウッドを作っていた際にこれを確認をしています。(色がつくので非常に確認がしやすかったです。)
従って、ほぼ、白太状態のうえ、強制乾燥で脂分のなくなっている、パイン材は、非常に注入がしやすく、広葉樹でも、白太が多い、楓やカバには入り易いです。
意外なことに、中身に空洞が多いので入り易いと思っていた、桐は殆ど入りませんでした。そもそも、水分自体が入っていかないのです。(この時、桐ダンスは伊達でないと思いました。昔は、火事が起こると、服を守る為に、桐ダンスを池に放り込んでいたのです。)
不燃木材で、まじめにやられている会社が、杉の白太の無地上小節を要求してくるのは、上記の関係で、そうなるのです。(1~2mm程度の小節は、周辺から、難燃薬剤が出て塞いでしまうので問題はないのです。)
この問題を解決するために、土台で使う、防腐木材では、インサイジング加工というものがあります。
要するに、木に傷を付けることによって防腐薬剤を注入させる、というものです。
木は、小口から、入り易いので(もともと、根から水を吸い上げていた導管や、栄養を送る師管がある為)、傷を付けることで、小口面を増やし、表面を増やそう、と言う訳です。
これをしても、土台や柱のような断面の物は、中心までは入っていないのですが、腐ったり、白アリが食べたりするのは表面からなので、表面から、ある厚みの範囲で入っていれば問題はない、となっています。
で、不燃材でも、これをすれば良いだろうと考えて、羽目板や、フローリングのようなものは、裏に傷があっても良いだろう、という訳でインサイジングマシンで傷を付けたことがありますが、板材では、割れてしまう事が分かり、断念しました。
それで、良い方法はないかと探ったところ、小さいドリルで穴を開ける、と言うものがありましたが、小さいドリルを大量に並べて加工をすると、少しゆがんだだけで、刃が折れる、と言ったような問題がありました。
そこで、レーザーで穴を空けては、となり、昨年、レーザー加工機を入れました。
その際に補助金を申請して認められたものが、これです。
http://monozukuri.htapp.jp/search/detail/43595/?pref=&keyword=%E9%9D%A9%E6%96%B0&nendo=&zisuu=
この件で、今年、三月に特許を出願したのですが、同じ月の弊社より後に、別のところが特許を出願され、新聞にも出たため、こうして、ブログに書かせていただきました。(社長には、実際に下りるまでは秘密にするように言われていたのですが。)
今日、業界紙さんに発表したため、しばらくしたら、記事になると思います。
(HPで、金太郎飴のように均一に入っていると書かれているものがありましたが、間違いなくありえないと断言できます。)